12 防災・減災 横浜市では、災害での被害を最小限に抑える「減災」にむけた取組(減災行動)として、「自助」「共助」「公助」の取組を推進しています。 阪神・淡路大震災や東日本大震災等の事例検証によると、災害発生時、特に発災直後は、公助が十分に機能せず、自助や地域で助け合う共助が果たす役割が大きいことが報告されています。 ・自助(自らが自分・家族を守る備えや行動) ・共助(近隣の皆さんで互いの安全・安心のために協力しあう地域活動) ・公助(市・区、国・県・警察等の公的機関による救助活動等の災害対応) ■災害に備えた日ごろの準備 ●家具やガラスなどの安全対策をとりましょう 転倒防止器具などで家具を固定しましょう。ガラスに飛散防止フィルムを貼り付けましょう。 ●避難方法、避難場所を確認しましょう 各区防災マップ(区役所等で配布)などで、自分の地域の地域防災拠点を確認しておきましょう。 地域防災拠点:地震による倒壊などで、自宅で生活できないときに避難する身近な市立の小・中学校等 ●家族間の連絡方法・集合場所を決めましょう あらかじめ、家族の間で連絡方法や集合場所を決めておきましょう。 ●氏名、住所、緊急時の連絡先などを記入した非常用カードを準備しておきましょう ●非常用持ち出し品を用意しましょう ・最低3日分の食料品・水とトイレパックを用意しましょう。 ・日ごろ服用している薬があれば、お薬手帳や薬の名前、服薬量が分かるメモ(処方箋)を保管しておきましょう。 ・「障害者の健康ノート(主治医の連絡先、日ごろの身体の状況、薬や装具の内容等を記入しておきます。)」を常備しておくと役に立ちます。 ・障害などに応じて必要となる生活用品を準備しましょう。 (注)災害時要援護者が身近に準備しておく主な生活用品(例) 手足の不自由な人…車いす、杖、歩行器など 目の不自由な人…白杖、点字器など 耳の不自由な人…情報を入手しやすくするための携帯電話や補聴器の電池、筆談用のメモ用紙、筆記用具、笛、ブザーなど 音声・言語機能に障害のある人…筆談用のメモ用紙、筆記用具、笛など 内臓機能に障害のある人…人工呼吸器を装着している人は非常用外部バッテリーなど、ぼうこう・直腸機能障害の人は、ストーマ使用に必要な装具や皮膚保護材などの付属品など、永久気管孔のある人は気管孔エプロンの予備など、その人の状況に応じて必要なもの 災害時要援護者名簿 (身体・知的・精神) 地域の中には、災害発生時の避難行動などに対応することが難しく、また、その後の生活に様々な困難が予想される、高齢者や障害のある方をはじめとした要援護者の方が暮らしています。 本市においては、災害対策基本法や横浜市防災計画、震災対策条例等の規定に基づき、災害時要援護者名簿を作成し、協定を結んだ自主防災組織に名簿を提供するなど、共助による要援護者支援の取組を推進しています。 【災害時要援護者名簿の対象者】 在宅で、次のいずれかに該当する方 @介護保険要介護・要支援認定者でア〜ウのいずれかに該当する方 ア 要介護3以上の方 イ 一人暮らし高齢者、または高齢者世帯でいずれもが要支援または要介護認定の方 ウ 認知症のある方(要介護2以下で、認知症の日常生活自立度がU以上の方) A障害者総合支援法のサービスの支給決定を受けている身体障害者、知的障害者、精神障害者、難病患者 B視覚障害者、聴覚障害者及び肢体不自由者のうち、身体障害者手帳1〜3級の方 C愛の手帳(療育手帳)A1・A2の方 D精神障害者保健福祉手帳1・2級の方 (注)精神障害者は本市で保管する名簿のみ掲載 【窓口】 健康福祉局福祉保健課 【電話】 671-4056 【FAX】 664-3622 災害等緊急時における情報配信 (1)防災情報Eメール配信(身体・知的・精神) 避難情報や気象警報の発表などの防災緊急情報を携帯電話・パソコン向けにEメールで配信するサービスを行っています。配信を希望する場合は事前に登録が必要です。 横浜市 防災情報Eメール 検索 【問合せ先】 総務局緊急対策課 【電話】 671-3458 【FAX】 641-1677 (注)緊急地震速報については、携帯電話事業者のサービスとしてメールが配信されていますので、各事業者にお問い合わせください。 (2)Yahoo!防災速報(身体・知的・精神) スマートフォンから利用できるアプリをダウンロードすることで、横浜市からの防災緊急情報を受信できます。 Yahoo!防災速報 検索 【問合せ先】 総務局緊急対策課 【電話】 671-3458 【FAX】 641-1677 (3)防犯情報Eメール配信(身体・知的・精神) 区内で発生した犯罪に関する情報を、携帯電話・パソコン向けにEメールで配信するサービスを行っています。配信を希望する場合は事前に登録が必要です。 【問合せ先】 各区地域振興課(裏表紙:区代表電話) 災害等緊急時における聴覚に障害がある方への情報伝達支援 (1)聴覚障害者対応災害情報配信登録(身体) 避難情報等の災害時緊急情報をファクシミリ通信網を利用して自宅のファックスへ配信します。配信を希望する場合は登録申請が必要です。 【対象者】 原則として2級から3級の身体障害者手帳の交付を受けている聴覚障害者で、自宅にファックスがある方 【窓口】 各区福祉保健センター(裏表紙) (2)110番アプリシステム(身体) 神奈川県警察では、言語や聴覚に障害のある方が、事件や事故に遭ったとき、警察に通報できるよう、警察庁が開発した110番アプリシステムを運用しています。このシステムは、スマートフォン等を使用して警察官と文字による会話をしながら110番通報を行うものです。 ・スマートフォンの場合「110番アプリ」を検索し、ダウンロードしてください。 ・フィーチャーフォン(ガラケー)の場合「https://mobile110.npa.go.jp」にアクセスしてください。 【対象者】 聴覚障害者及び言語障害者で、神奈川県内で発生した事件・事故などについて電話等で緊急通報(110番)することが困難な方 【問合せ先】 警察本部通信指令課 【電話】 211-1212(内線)3631 (3)Net119緊急通報システム(Net119)(身体) GPS機能の付いた携帯電話機等の端末機から、音声によらない火災や救急などの緊急通報を行い、消防車や救急車を要請することができます。 【対象者】 横浜市内に在住・在勤・在学で音声による119番通報が困難な方 (注)事前の登録が必要となります。 【問合せ先】 消防局警防部司令課 【電話】 334-6725 【FAX】 334-6720 【メール】 sy-shirei@city.yokohama.jp 【問合せ時間】 平日 午前9時〜午後5時 風水害 ■風水害への備え 台風や大雨などは、事前に進路や規模がある程度の予測ができます。お住まいの地域の危険性を把握し、事前にマイ・タイムライン(一人ひとりの避難行動計画)を作成し、いざという時に備えましょう。 【浸水ハザードマップ】 浸水による危険性を把握するため、ハザードマップを活用しましょう。 ハザードマップには、浸水の想定だけでなく、避難のタイミング、情報の入手方法なども掲載しています。 【マイ・タイムライン】 台風や大雨の水害など、これから起こるかもしれない災害に対し、一人ひとりの家族構成や地域環境に合わせて、あらかじめ時系列で整理した自分自身の避難行動計画のことです。 スマートフォンやタブレットを使い、防災アプリ「横浜市避難ナビ」からもマイ・タイムラインを作成できます。 【わたしの避難行動計画(マイ・タイムライン)わかりやすい版】 横浜市のマイ・タイムラインを、知的障害のある方や発達障害のある方など誰にもわかりやすい版として作成しています。 自分自身や、家族など支援者と一緒に読んで風水害が起こったときに、どう行動すればよいか、考えるきっかけとしてご活用ください。 【横浜市避難ナビ】 いざ災害が起きた場合、適切な行動をとれるように、平時「いま」から災害時「いざ」まで一体的にサポートする横浜市の公式防災アプリです。マイ・タイムラインの作成をはじめ、避難所検索やハザードマップの確認などを行うことができます。 地震 ■災害用コミュニケーションボード 文字や言葉で意思を伝えることが難しい人とのコミュニケーションツールです。 周囲の方々と必要な情報をやりとりするための絵記号等を掲載しています。 (注)地域防災拠点の防災備蓄庫等に収納されています。 (注)「セイフティーネットプロジェクト横浜」(74頁参照) コミュニケーションボードに掲載されているイラストの中から、必要なイラストを選んで名刺サイズのカードやオリジナルのコミュニケーションボードを作成することができるシステムを公開しています。また、災害時にバンダナを活用した取組を42頁で紹介していますので、あわせてご覧ください。 ■福祉避難所 大規模災害によって甚大な被害が発生し、自宅で生活できなくなってしまった場合、市内の小中学校などの地域防災拠点で避難生活を送ることになります。 障害児・者、高齢者などの要援護者のうち、体育館などでの避難生活に支障のある方には各地域防災拠点で要援護者向けのスペースを確保することになっていますが、それでも地域防災拠点での避難生活が難しいと判断された方の二次的な避難所が「福祉避難所」です。 避難については、専門職などが、本人の状況や要介護認定の有無などを確認し、必要性を判断します。