令和４年度第３回横浜市障害者施策推進協議会会議録
日時 令和５年３月27日（月）午後３時00分～午後５時24分
開催場所　横浜市庁舎18階　みなと１・２・３
出 席 者　内嶋委員、大友委員、大橋委員、加賀谷委員、小林委員、佐藤委員、渋谷委員、
清水委員、須山委員、土屋委員、永田委員、奈良﨑委員、二宮委員、野中委員、
平田委員、堀内委員、山本委員
欠 席 者　赤羽委員、荒木委員、飯山委員、井上委員、金井委員、松田委員、山口委員、
和田委員
開催形態　公開
議　　題
（１）第４期横浜市障害者プランの見直しについて
報告事項
（１）令和４年度専門委員会の活動報告について
（２）重度障害者等就労支援特別事業の実施について
（３）精神障害者ピアスタッフ推進事業につい
（４）横浜市新規相談支援専門員配置等補助金について
（５）令和５年度予算について
決定事項	
議事	開　会
（田辺係長）それではお時間になりましたので、ただいまから令和４年度第３回横浜市障害者施策推進協議会を開催いたします。本日司会をさせていただきます健康福祉局障害施策推進課施策調整係長の田辺と申します。よろしくお願いいたします。
　会議に先立ちまして、２点お願いがございますので、まずお伝えさせていただきます。１点目ですが、この会議では、会場前方に映し出されているように、要約筆記者による文字の書き出しを行いながら会議を進めさせていただいております。ご発言の前にご所属とお名前をおっしゃっていただきますようにお願いいたします。事務局も同様にお願いします。２点目ですが、マスクというか感染症対策についてご案内させていただきます。今、マスクの着用については個人の判断ということで政府の方針も示されております。ただ、この会議につきましては、委員の皆様も事務局も、いわゆるハイリスクな方と直接触れ合う方が多くいらっしゃいます。そこで、今日の会議につきましては、今までどおりマスクを着用していただき、また、間につい立ても立てさせていただいております。つい立てについて、ほかの委員の声が聞こえにくいというようなご意見も頂いているのですが、今回につきましては今までどおり運用させていただきたいと思いますので、ご理解いただければと思います。
　では、本日のご出席者数の確認をさせていただきます。本日の会議の委員定数は25人ですが、15人出席となっております。横浜市障害者施策推進協議会条例第５条第２項に規定しております委員の過半数を満たしていることをここにご報告させていただきます。

健康福祉局長あいさつ
（田辺係長）では初めに、健康福祉局長の佐藤からご挨拶を申し上げます。
（佐藤健康福祉局長）健康福祉局長の佐藤でございます。本日は年度末のご多忙の中、当協議会にご出席いただきまして誠にありがとうございます。また、日頃から横浜市の障害者施策につきまして、多大なるご理解とご協力を頂き誠にありがとうございます。改めまして、この場をお借りいたしまして御礼申し上げたいと思っております。
　横浜市の状況ですが、今、３月下旬ということで、来年度に向けて、今日も神奈川新聞等をはじめ載っております人事の異動もございます。予算も先日、市会で議決いただきまして、これから５年度に向けて政策を進めていく準備が整ってきたところだと感じております。今回、市会の予算においても、障害者の政策、施策については、多くの市会議員の先生方からご質問を頂きました。就労支援をどのように進めていくのか、そこで働く一人一人の人材育成、人材確保といった視点をどうするのか、また、個々のサービスそのものについてどのように展開していくのかという観点からもご質問を頂きました。我々としても考えている政策を進めていこうということで、その旨、議会との議論を行ってまいりました。引き続き来年度に向けてしっかりと取組を進めていけなければいけないと考えております。
　本日は、第４期横浜市障害者プランの見直しについて、事務局からご提示させていただきます。今回、その見直しに当たって、各団体へのインタビューを行っております。その内容につきましてご報告させていただくというものでございます。また、先ほどちょっとお話ししました令和５年度予算の内容につきましても、改めてご説明させていただきたいと考えております。本日も多岐にわたる内容ではございますが、皆さんから忌憚のないご意見を頂いて、しっかりと施策に反映していきたいと考えておりますので、ぜひどうぞよろしくお願いいたします。
（田辺係長）この後、局長の佐藤は、大変申し訳ありません、ほかの公務が急遽入ってしまったため、一旦中座させていただき、終わり次第また戻る予定になりましたので、どうかご容赦いただければと思います。
　そして、議事に先立ちまして、11月に開催しました第２回推進協議会で奈良﨑委員からご意見を頂きましたことについて、ご報告させていただきたいことがございます。まず、会議の委員の皆さんにとっての合理的配慮について話合いをしたいというご意見を頂きました。こちらにつきましては、この会議の出欠確認のときに、会議の開催について配慮が必要なことは何かということと、具体的な例として挙げていただいたのは、資料をファイルにとじることだったので、そのあたりを改めて皆さんに聞かせていただきました。特にないという方と、ファイリングはしてもらったほうがありがたいというお話を頂きましたので、対応をさせていただいております。今後も引き続き、この会議に出ている方、障害のあるなしにかかわらず、どのような配慮をすれば円滑に会議が進められるのかということについては、皆さんにお伺いして検討しながら進めていきたいと思っております。話合いの場につきましては、ほかの差別解消地域協議会なども含めていろいろな会議もありますので、この審議会の会議の趣旨なども考えながら、どうしていくか検討していきたいと思っております。
　あともう一つ、この推進協議会をやる意味とその役割について話をしたいということと、当事者が会長をできないのかというようなご意見も頂いております。会長はこの任期の冒頭に決めさせていただきましたが、先々の話という意味で言うと、審議会で話し合う前に事務局で必要な検討事項もあるかと思いますが、頂いた意見については事務局で一旦持ち帰らせていただいて、検討を進めていきたいと思います。また、この場で議論するかどうかも含めて、改めて皆さんにお伺いする機会もあると思いますので、よろしくお願いします。
　それから、今日、皆さんのお席に差し替え資料を置かせていただいています。予算概要の資料で一部、文字が重なってしまって読めないところがあり、該当するページの差し替えをお届けしておりますので、そちらのページについては今日配ったものを見ていただけるとありがたいと思います。
　それでは、ちょっと事務的なお話で長くなりましたが、ここからは内嶋会長に進行をお願いしたいと思います。では、よろしくお願いいたします。
（内嶋会長）皆様、こんにちは。会長の内嶋でございます。会長とは名ばかりでいたいと思っております。今日の会議は私以外の皆様が主人公でございますので、ぜひ活発なご発言・ご議論をよろしくお願いいたします。

議　題
（１）第４期横浜市障害者プランの見直しについて
（内嶋会長）それでは、お手元の次第、１、２、３とナンバリングが振ってあって、３番目の議題（１）第４期横浜市障害者プランの見直しについてというタイトルの議題からお話を進めていきたいと思います。それでは、この中身について事務局からご説明をお願いします。
（佐渡課長）障害施策推進課長の佐渡でございます。座ってご説明させていただきます。それでは、資料１をご覧ください。今年度に入りまして、各障害者団体の当事者の皆様、支援者の皆様、ご家族の皆様にご協力を頂いて、この第４期障害者プランの改定に向けたグループインタビューを実施してまいりました。
　２番の、これまでの進捗状況のところをご覧ください。12月からこの２月にかけてインタビューを行いまして、実施団体は全部で12団体、全ての参加者数を足し上げると、約250名の方にご参加いただき、様々なご意見を頂いたところです。内訳はその下に書かせていただいておりますけれども、横浜市身体障害者団体連合会、心身障害児者を守る会連盟、障害者地域作業所連絡会、障害者地域活動ホーム連絡会、グループホーム連絡会、精神障害者家族連合会、精神障害者地域生活支援連合会、知的障害関連施設協議会、ＹＰＳ――これは横浜ピアスタッフの略です――横浜ピアスタッフ協会の皆様、グループホーム連絡会の当事者部会、入居者部会の皆様、放課後等デイサービス自主勉強の会、そして、法人型障害者地域活動ホーム連絡会の皆様にご意見を頂きました。
　本来であれば、ここで各団体からのご意見をまとめたものをお出しできればよかったのですが、申し訳ございません、最終が２月ということで、まだまとめ切れておらず、口頭で少しだけご紹介をさせていただきたいと思います。ご質問につきましては、第３期障害者プランでなかなか施策がうまく進まなかったものや、第４期障害者プランをつくるときに皆様からご意見が非常に多かったものについて、改めて聞いております。
　１つは、支援の制度やサービスについて相談する相手、または、よく分からなかったときにどなたに相談しますかというご質問については、当事者の皆様からは、通所先やグループホームの職員に聞いて解決するという声が非常に多かったです。また、支援者の皆様からも同様に、利用者さんに分かりやすく説明するよう努力しているという声が非常に多くありました。
　また、令和元年度の４期プランをつくるときのアンケートとこの３年間で変わったことなどありますか、特に身体障害の方については外出が困難という声が３年前は多かったですが、今はどうですか、知的障害の方については自分の意思が伝わりにくいというお声が多かったですが、この３年間で変わりましたか、精神障害の方からは周囲の理解が足りないというお声を頂いておりましたが、この３年間でいかがでしたかということをお伺いしました。残念ながら、変わっていないという方も多かったです。ただ、さらに課題なのは、この３年間、コロナで外出が減ってしまったことで、３年前と単純に、簡単には比較ができないという方も非常に多かったところです。
　また、支援するスタッフがつながっていることでうまくいった事例はありますかという質問に対しては、何か起きてからということではなく、ふだんから顔が見える関係を築いておくことで、いつもスムーズな連携ができているという声がありました。
　それから、移動情報センターが各区に設置されていますけれども、そこを知っていますか、使ったことがありますかという移動に関する質問に対して、この移動情報センターを知らない、利用したことがないという声が、今回のグループインタビューでは非常に多かったです。相談してもヘルパーが足りない、これもコロナの影響があったかと思います。移動のサービスが結局、利用できなかったというようなお声も頂きました。
　さらに、災害に対して備えていること、また、災害のあったときに配慮してほしいこと、気配りしてほしいことを聞きました。これは、障害のある方個人で災害に備えて水や飲み物を用意している方はたくさんいらっしゃいました。ただ、自分は避難所で生活ができるのか、避難所の生活について周りは配慮してくれるのか不安がありますという声を頂きました。
　以上、簡単にグループインタビューのご紹介をしました。併せて、２月末に開きました検討部会での委員のご意見を少し何点かご紹介します。グループホーム連絡会の委員からは、今回のプランの見直しについては、数値目標、数字の目標を細かく示してほしい、何をどのぐらい整理・整備するのか書いてほしいという意見を頂きました。また、障害当事者の委員からは、聴覚障害も年齢とともにいろいろなことが大変になってくるので、移動情報センターをきちんと広報して充実させてほしい、もっと何ができるのかという具体的なＰＲをしてほしいというご意見などを検討部会で頂いております。また、相談できる人については、サービスを使っていない人はどなたに相談したらいいのか分かりにくいのではないかというようなご意見も頂いたところです。
　事務局からのご報告は以上になります。今後、裏面にありますとおり、５年度に改定を具体的に進めてまいります。皆様には、６月の改定案や、秋のパブリックコメントの実施など、見直しに向けて、ポイント、ポイントでご意見を頂きながらつくっていくことになると思いますので、ご協力どうぞよろしくお願いいたします。以上です。
（内嶋会長）第４期横浜市障害者プランの見直しについて、ご説明ありがとうございました。それでは、この議題について、ご質問・ご意見がある委員の方からご発言をお願いします。それではまず、清水委員、よろしくお願いします。
（清水委員）守る会連盟の清水です。次々にいろいろなことが起きるので、今日は障害者の就労についてちょっと意見を述べたいと思います。現在、民間企業は2.3％の法定雇用率、来年はこれが2.5％になって、2026年には2.7％に上がっていく中で、雇用を売り買いする代行ビジネスが広がっていることに懸念を持っております。職業的重度障害者を多数雇用している私の立場からすると、このような事業が社会参加になるかというのは非常に疑問に思っています。横浜市で行っている「働きたい！私のシンポジウム」に私は毎回参加しているのですが、仕事の切り出しがうまいなと思う企業もあれば、ままごとだなと思う企業もあります。自分の事業の中から仕事の切り出しを行っていく、これが本来の姿だろうと思っています。厚労省が３月末までに何か意見を出すという話ですが、そういう情報が入っているかということと、よもや横浜市が2.6％を達成していないということはないでしょうね。大丈夫ですか。報告してください。以上です。
（今井課長）障害自立支援課長の今井です。清水委員、ご質問ありがとうございます。まず、最初の雇用代行ビジネスについてですが、厚生労働省で３月末までに意見を出すことについて、こちらのほうに今の時点で情報は入っておりません。それからもう一点、横浜市の障害者の法定雇用率の部分ですが、残念ながら今は実現できていないのが現状でございます。部署によって法定雇用率を達成するのがなかなか難しい部局等もございまして、達成できていない状態でございます。以上です。
（内嶋会長）清水委員、追加で何かありますか。
（清水委員）行政が雇用率を達成していなければ、指導ができないのではありませんか。以前、教育委員会が足を引っ張っているという話でしたが、そのあたりはどうですか。改善していますか。
（高木課長）ご質問ありがとうございます。確かにおっしゃるとおり、教育委員会はなかなか障害者の雇用が伸びていかないというのは事実でございますが、ここのところ各課で障害のある方の雇用を推進したり、教育長名で教育委員会として、働く仲間として障害のある方と一緒にやっていこうというような文書も出されたりしています。気持ちとしては前向きに雇用していますし、数字も上がっていると思いますが、なかなか実態はそこまで追いつかないというのが現実かなと思います。頑張ります。
（内嶋会長）ありがとうございました。ほかにご意見・ご質問はいかがでしょうか。大丈夫ですか。
（渋谷委員）福祉に関わる人材開発・人材育成は、コロナの影響があるのかもしれませんが、人材の確保がずっと困難になっているようなのです。僕の知っている介護事業所は、ヘルパーさんが活動できなくて会社の運営ができなくなっています。私はグループホームを設立したのですが、そこの職員の確保ができなくて派遣会社に頼みましたけれども、派遣会社も派遣できない状況です。非常に難しいと思いまして、コロナ以前のやり方では駄目なのではないかと。新しい発想でやり続けないと、大変なことになるなと思っています。以上です。
（内嶋会長）渋谷委員、ご発言ありがとうございました。私から念のために確認ですが、福祉人材の確保が非常に難しくなっていると。従前の福祉人材の確保というか充実という政策では、十分ではないのではないか、何か新しいアイデアを出す必要があるのではないかと。こういうご趣旨と伺ってよろしいですか。
（渋谷委員）そうです。
（内嶋会長）ありがとうございます。この点に関して事務局から何かコメントはありますか。
（佐渡課長）人材確保は、どこの事業者の皆様からも非常に課題であるというお声を聞いています。令和３年度から、支援者団体の皆様に本当に手弁当で集まっていただいて、新たな発想に向けたアイデア出しの検討会を開催させていただいております。そこから出たご意見の中で、市内の大学や専門学校と協力して、インターンやアルバイト、ボランティアからスタートして雇用に結びつくような仕組みですとか、福祉の仕事の魅力、特に障害福祉の仕事の魅力を発信するための動画やパンフレットを、市内の事業所の皆様にご協力いただいてつくってまいりました。５年度につきましては、つくってきたものを様々な大学とか学校にご協力いただきながら広報していくことで、障害福祉の仕事の魅力をさらに発信していきたいと考えています。ちなみに、その動画は、岩崎学園のデジタルアーツ専門学校の生徒さんたちにご協力いただいてつくったので、福祉を知らない若い感性でつくられていて、非常に分かりやすい紹介になったかなと思っております。こういうものを活用してさらに魅力を広めて、人材確保につなげていければと思っております。また、この委員会の皆様にも引き続き新しいアイデアを出していただければと思いますので、よろしくお願いいたします。以上です。
（内嶋会長）ご説明ありがとうございました。渋谷委員、今ご説明がありましたけれども、追加の質問とかはよろしいですか。
（渋谷委員）はい。結構です。
（内嶋会長）ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
大橋委員）浜視協、視覚障害者の大橋です。障害者プランに絡めてですが、現在、市議会の選挙が行われております。昨年の５月、情報コミュニケーションアクセシビリティ施策推進法が通って、文面を読むとかなり手話とか点字とかそういったものに配慮しなくてはならないことになっています。現在の点字版と音声版の選挙公報は、私どもの会報号外として市の選管さんが買い上げて配布する方式になっているのですが、個人情報保護法の問題もあって、現在の点字版音声版の希望者は700人もいっていません。ところが、視覚障害として障害者手帳を出している人が市内には6400何人いるにもかかわらず、700人ぐらいにしか選挙公報が届けられていないという実態なのです。今後、情コミ法の下で、手話であるとか点字であるとか、情報保障を障害者プランの中でどのように反映させていこうとしているのか、お尋ねします。
（佐渡課長）大橋委員、ありがとうございます。選挙公報につきましては、毎回選挙のたびにご不便をおかけしておりますが、公職選挙法で候補者が出すものを変えてはいけないという中で非常に難しく、公的にどこまでできるのか、法律の動きも含めて見ていかなければいけないところ、行政としてできる範囲のことでやっていくようになるかと思います。ただ、プラン全体でとお話しいただきましたとおり、情報コミュニケーションアクセシビリティ法ができる前から、障害者差別解消法の理念を進めていくためには、情報バリアフリーを進めていかなければいけないと思っております。
横浜市行政が実施するイベントや広報、様々な講演会、研修会もそうですけれども、そういうところで情報がきちんと届かないということがないように、さらに力を入れていかなければいけないと思っておりますので、下半期の障害者プラン改訂版には、この３年間で新たに法令・法律で定められたものも含め、きちんと記載していきたいと考えています。以上です。
（内嶋会長）大橋委員、追加で何かご質問等ございますか。
（大橋委員）選挙だけではなくて、災害時の問題にもつながるのですが、結局、視覚障害者としては、災害があったときなど、実際は避難所にひとりではまず行けないと思うのです。そういったときの個別救助が必要となります。東日本大震災のときもそうだったのですが、各市が名簿を出せなかったために、障害者は健常者の2.5倍の死亡率になってしまったわけです。今、佐渡課長が言われたように、これから情報バリアフリーを進めていきたいということですが、そういう個人情報保護法だとかの逆な意味での足かせがあって、選挙公報や災害時の避難問題などで我々は放置されなければならないのかと。その辺の改善に向けて、どのように働きかけていこうとしているのか、プランの中で論じられないとまずいのではないかと思っています。
（江塚課長）健康福祉局福祉保健課福祉保健センター担当課長の江塚と申します。災害時要援護者支援事業の担当をしております。災害時要援護者の名簿については、日頃の見守りに活用していただくということで使っていただいているのと、あとは、災害等が発生したときには個人情報の問題もありますが、今の法律では活用いただけるようになっております。補足は以上です。
（内嶋会長）大橋委員、よろしいですか。あまりよろしくないかもしれませんが、ほかの委員のご発言もあると思いますので、まだご発言されていない委員の方、いかがですか。
（大友委員）横浜市精連の大友といいます。これはお願いなのですが、去年の暮れ、国連の障害者権利委員会から日本政府に対して総括所見という形での勧告が出たわけです。これは日本政府だけではなく全ての地方自治体も対象としていますので、第４期障害者プランの下半期の見直しに当たっては、ぜひ国連が出した障害者の権利に関する条約に基づいた総括所見を踏まえた内容にしていただきたいと強く希望しています。よろしくお願いします。
（内嶋会長）大友委員、総括所見の中で特にここはというところはありますか。
（大友委員）身体拘束とか措置入院とかですかね。それと、日本弁護士連合会も日本の精神病院の在り方について2030年ぐらいまでに段階的な縮小という提言を出していますけれども、それは国連も同じなので、ぜひその辺は特に留意していただきたいと思います。
（内嶋会長）マイクの入りが悪くて前半がちょっと途切れたので、前半だけお願いします。
（大友委員）措置入院とか身体拘束とかということです。
（中村課長）精神保健福祉課の中村です。ご質問ありがとうございます。今ご指摘の部分につきましては、令和６年４月に改めて法改正が行われることに関わる部分でもございますので、そちらも含めながら、引き続きプランへの位置づけ等は考えていきたいと思っております。
（内嶋会長）事務局、ありがとうございます。大友委員、よろしいですか。ほかによろしいですか。ありがとうございます。
　今、様々なご意見が出ましたけれども、例えば先ほど冒頭に清水委員がおっしゃった官庁における法定雇用率ですが、実は私、某役所の法定雇用率の委員会に参加したことがあります。そこも実はあまり成績がよくありませんでした。３年ぐらいその委員会をやっていましたけれども、だんだんよくなっていったと。ある障害者労働畑に強い大学の先生が参加されて非常に活発に発言されていましたけれども、外から意見を伺うと、役人の方は皆さん優秀ですからちゃんと対応されるということで、そちらのお役所の教育委員会の法定雇用率も上がりました。教育委員会があまりよろしくないというのはどこも同じですが、実はやればできるということを私は目の前で見ておりました。また、個人情報の取扱いについては、個人情報保護法も条例もいずれも災害時には個人情報の取扱いの厳密さを解除すると。当たり前ですね。人が生きるか死ぬかというときに個人情報とは言っていられませんから、そういうものを解除するという法令の解釈がちゃんともともとあるのですが、なかなか現場に理解していただけないところもあるので、ぜひ今、委員の皆さんにいろいろ頂いた意見をプランに生かしていただければと存じます。
　それでは、次第の３（１）の議題についてはこれにて終了させていただきます。

報告事項
（１）令和４年度専門委員会の活動報告について
（内嶋会長）続いて、４の報告事項です。これはたくさんありますし、事前に伺った限りでは皆さん非常にご発言されたいというご希望があったようですので、残った時間をこれになるべく充てようと思っております。それでは、順番に参ります。（１）令和４年度専門委員会の活動報告について、事務局からご説明をお願いします。
（佐渡課長）障害施策推進課の佐渡です。資料２をご覧ください。障害者施策推進協議会の下には、複数の専門部会を設置しております。それぞれ令和４年度の１年間に活動したことをまとめておりますので、ご報告させていただきます。
　１番、障害者施策検討部会、こちらの部会は、この推進協議会で議論していただく進行を円滑にするために、事前に案件、議論するものの具体的な検討を行う部会です。委員数は13名、当事者委員３名、ご家族等の方２名を含む13名です。委員お一人お一人はご紹介しませんが、身体障害の方や知的障害の方、ご家族が委員に含まれております。めくっていただきまして、４年度は、第４期障害者プランの６年度の次の改定に向けて、スケジュールや各団体へのインタビュー結果をご報告して意見を頂きました。４年度に２回開催しております。
　次に、２番の発達障害検討委員会です。この委員会は、発達障害のある方々の福祉の向上を図るために開催しております。障害のある方のご家族２名を含む10名の委員で開催しております。めくっていただきまして、４年度は、令和２年６月に頂きました、軽い知的障害の方や知的障害を伴わない発達障害の方々への具体的な施策の提案を頂いております。これについて、横浜市で何を実施してきているのかということについて、見直しも含めて議論いただきました。２回開催しています。
　次に、３つ目は障害者就労支援推進会議、こちらは障害のある方の就労支援について議論をする会議です。障害者団体の方、当事者を含め、委員は13名の方で開催されております。当事者は精神障害の方が１名含まれている構成になっています。めくっていただいて裏のページは４年度の検討内容ですが、現在、どんな就労支援を行っているのかということについて議論いただきました。２回開催しました。
　次に、４つ目の部会です。障害者後見的支援制度検証委員会、これは、横浜市独自の制度である後見的支援制度の制度全体を見ていくためのチェック機能を持った委員会です。ご家族の方が２名、当事者の方が１名を含む８名の委員で開催されております。４年度の検討内容は、このページの下のほうにありますけれども、各区にあります後見的支援を行っている現場を訪問させていただいて、その中で各区がどのように取組をしているのか、説明を受けた上でどんな課題があるのかということを話し合いました。４年度は２回開催しております。
　５つ目は医療的ケア児・者等支援検討委員会、これは医療的ケアを日常的に必要とする方々の支援を検討する会議になっています。障害のある方のご家族１名を含む17名で構成されている委員会になっています。めくっていただきまして４年度の検討内容は、医療的ケアが必要な方の実態把握の調査について、進捗、進み具合をご報告して、今後どのように充実させていくのかということのご意見などを頂きました。また、医療的ケアのある方が増えてきている中で、保育所の入所に向けての検討についてご報告しました。４年度は２回開催されました。
　次の６番目の部会は、常設ではなく、案件が出たときのみの委員会になります。横浜市市有建物を活用した障害者雇用創出・就労啓発事業における運営事業者選定委員会、具体的に言いますと、南区浦舟町にあります浦舟複合福祉施設の中にある、就労啓発事業を実施している場所の運営事業者を選ぶための委員会です。学識経験者や福祉支援者、労働関係者の６名で構成した委員会になりました。４年度の検討内容は、この浦舟複合福祉施設の中にある、就労啓発施設を運営する事業者を決めるための検討を行いました。２回開催しまして、現行のパーソルサンクス株式会社が次年度以降も選ばれています。ご説明は以上です。
（内嶋会長）ご説明ありがとうございました。ただいま説明がありました令和４年度の専門委員会の活動報告について、ご質問やご意見のある委員の方はいらっしゃいますか。いかがですか。奈良﨑委員、お願いします。
（奈良﨑委員）奈良﨑です。２つ意見というかお願いしたいです。まず、この資料で学者とかいろいろ入っているのですが、もしできたらこの先、本人さんは本人と書いてもらえると。名簿があっても、誰が本人なのか誰が学者なのかここでは分かりにくいので、ぜひ入れてほしいなというのが１つお願いです。
　もう一点は、ずっとこの委員会は本人さんが少なくて、本人さんがいないところも多いので、ぜひいろいろな当事者を入れてほしいというのがお願いです。
　それともう一つは、後見人の委員会は多分、精神障害の本人さんなのかなと思うのですが、このデータが何で精神障害の委員なのかを聞きたいと思います。というのは、私のイメージでは精神障害の方が後見人を使っていることは少ないので、後見人を実際に使っている本人さんなのか、その辺を具体的に教えてほしいです。以上です。
（内嶋会長）今の後見人というのは、資料２の７ページの４の、後見的支援制度の委員会のことを指していらっしゃるということでいいですか。
（奈良﨑委員）はい。
（内嶋会長）これは後見制度そのものではないのです。
（奈良﨑委員）委員が当事者１名と書いているので、その当事者が誰か、多分、精神障害の方だと思いますが、それを具体的に教えてもらえると。
（内嶋会長）取りあえずその点だけご質問ということでいいですか。分かりました。今のご意見・ご質問について、事務局からコメントはありますか。
（佐渡課長）奈良﨑委員、ありがとうございます。４番の障害者後見的支援制度検証委員会の当事者は、ＹＰＳ横浜ピアスタッフ協会の荒木委員だけです。なぜ精神の方だけなのかといいますと、親御さん、ご両親、ご家族の方と、当事者はもちろん別人格であると認識しておりますが、この委員会の中には、心身障害児者を守る会連盟の方が２名入っているということで、知的障害ではない障害の当事者に入っていただいたという経過です。奈良﨑委員がおっしゃるように、精神障害の方もこの制度をお使いになる可能性が高いということでございます。以上です。それぞれの委員会の当事者委員の方のお名前はお答えしたほうがよろしいでしょうか。
（内嶋会長）奈良﨑委員、今、事務局から、当事者委員の名前を示す必要はありますかとありました。
（奈良﨑委員）要らないです。今度から本人と書いてもらえばいいです。
（内嶋会長）奈良﨑委員の発言のご趣旨は、今ここで明らかにするのではなくて、資料に例えば学識経験者とか当事者とかご家族とかというように、名前のご紹介のところに属性を書いてくだされば分かりやすいというご発言のご趣旨だと思います。よろしいですか。奈良﨑委員、あとはよろしいですか、どうですか。
（奈良﨑委員）大丈夫です。
（内嶋会長）大丈夫ですか。ほかにいかがですか。よろしいですか。報告事項もまだたくさんございますので、恐縮でございますが、４（１）についての報告はここまでとさせていただきます。

（２）重度障害者等就労支援特別事業の実施について
（内嶋会長）次に、４（２）重度障害者等就労支援特別事業の実施について、事務局からご報告をお願いします。
（今井課長）障害自立支援課長の今井と申します。これから右肩に資料３と書いてある資料を用いてご説明させていただきます。横浜市重度障害者等就労支援特別事業の実施についてということになります。もう既に厚生労働省から、雇用施策との連携による重度障害者等就労支援特別事業が示されておりまして、現状では法定サービスの対象外となっている通勤ですとか、あるいは職場等における支援を、福祉施策と雇用施策が連携して提供する制度が整備されることとなりました。横浜市においては、来年度、令和５年度中に横浜市重度障害者等就労支援特別事業として実施する予定でございます。
　最初に１番の事業の概要でございますが、今現在、働いていらっしゃる重度障害のある方に対して、法定サービスの対象外となっている通勤支援ですとか、あるいは職場等における支援を、障害福祉サービス事業所のほうで提供する形となります。ここで申し上げている就労している重度障害者の方ですが、実際には重度訪問介護・同行援護・行動援護の支給決定を受けている方を対象とさせていただいております。また、障害福祉サービス事業所のほうで支援を提供する形になりますが、これも重度訪問介護・同行援護・行動援護の指定を受けている事業所から支援を行っていただくような形になります。
　事業開始後のイメージでございますが、現在は、日常生活については重度訪問介護等、つまり法定サービスによる支援を行わせていただいておりまして、通勤ですとか就労中は福祉による支援はないような形になっております。今回実施する事業が始まりましたら、重度訪問介護等による支援を日常生活では行わせていただいて、通勤ですとか就労中は重度障害者等就労支援特別事業という事業による支援を行う形になります。
　資料を裏面に返していただきまして、対象となる方。要件が４つありますが、この４つの要件全てを満たす方が対象となります。まず１つ目が、横浜市に居住していらっしゃること。２つ目が、重度訪問介護・同行援護・行動援護のいずれかの支給決定を受けていらっしゃること。３番目として、民間企業で雇用されていらっしゃる方あるいは自営業の方で、通勤ですとか職場における支援が必要な方。４番目として、１週間の所定労働時間が10時間以上ある方、あるいは今後10時間以上の勤務が見込まれる方を対象とさせていただいております。
　それから、この事業の周知についてです。今はまだ出来上がっていないのですが、事業を周知するためのリーフレットを作成いたしまして、本市ホームページでテキストデータを含み、掲載してご案内させていただこうと考えております。また、リーフレットについては区役所や関係機関等でも配架し、サービス提供事業所等へも配布を行う予定でございます。
　実際にどういった支援が行われるのかについてでございますが、３番にあるとおり、通勤ですとか業務上の移動、外出時の移動支援、就労中の喀痰吸引、姿勢の調整、排せつ介助、パソコン操作、代読・代筆等、受給者の方が今現在、支給決定されている重度訪問介護・同行援護・行動援護に相当するような支援を、職場ですとか移動のとき、通勤中に行われる形になります。
　ご説明は以上になります。よろしくお願いいたします。
（内嶋会長）事務局、ご説明ありがとうございました。ここで、ご質問・ご意見を承りたいところですが、会議開始からそろそろ１時間経過いたします。一旦ここで10分程度休憩を挟みまして、その後、先ほどの４（２）の報告について、ご質問・ご意見を受けたいと存じます。よろしくお願いします。
（休憩）
（内嶋会長）会長の内嶋です。皆さん、お疲れのところ、後半にも少しお付き合いいただければと思います。それでは、休憩前に事務局からご報告のありました、横浜市重度障害者等就労支援特別事業の実施について、ご質問・ご意見があれば。大橋委員、よろしくお願いします。
（大橋委員）浜視協の大橋です。私どもは、この特別事業を重要な問題と考えておりまして、３月初めの時点で厚労省に問い合わせたら、29自治体でこの利用を決めているということのようです。ただ、中身はかなり違っております。そういう実態を踏まえて質問が２つほどあります。就労継続支援Ａ型を除外したのは、厚労省との関係があるのは分かっているのですが、一応念のためご説明を頂きたいというのが１つ。それから２点目、これが大事で、あんま、マッサージ、指圧師、鍼師、灸師、私どもはあはき業と言っておりますが、自営業者に対するこの特別事業がどこの範囲までやれるのか。具体的に、代読・代筆、患者宅等への出張施術なんかの同行など、どこまで市は考えているのかというのが質問です。要望としては、まだ全国的にも少ない事例ですので、ぜひ横浜市が全国のモデルになるような、かなり踏み込んで手厚い事業展開をしてほしいなと思っております。よろしくお願いします。以上です。
（今井課長）大橋委員、ご質問ありがとうございます。まず１点目のご質問は、就労継続支援Ａ型事業所が対象となるかということでよろしいでしょうか。
（大橋委員）対象外の理由です。
（今井課長）対象外の理由ですか。障害福祉サービスの事業所ということですので、今回は対象外とさせていただいております。それから、２点目のあんまや指圧師など、あはき業の関係をどこまで対象にするかということですが、今、実際にその同行援護の関係で支給決定を受けられている部分につきましては、お認めするような方向で検討を行っております。ですので、具体的に代筆・代読などにつきましてはちょっとあれですけれども、基本的には就労中の支援として全部、本事業で行う形になります。
（大橋委員）具体的には、例えばあはきのほうで保険請求をするような場合、事務的なところはどうしてもパソコンを見てもらったりしないといけないのですが、そういった作業はオーケーですか。
（今井課長）実際に請求や何かの関係で、就労に関わる部分について見ていただく部分は大丈夫です。
（大橋委員）ありがとうございます。そうすると、細かい点は個々に聞かないと分からないということですか。
（今井課長）そうですね。具体的なものにつきましてはこれから先、リーフレットや何かでもご案内をしていきたいと思いますし、実際に相談いただく窓口を設ける予定ですので、個別具体についてはそちらにご相談いただければと考えております。
（大橋委員）分かりました。では、相談させてもらいます。
（今井課長）ありがとうございます。
（内嶋会長）ほかの委員の方、ご発言はありますか。奈良﨑委員、お願いします。
（奈良﨑委員）２点質問します。まず１点は、重度障害者の就労についてですが、横浜市として過去にこういう人が働いているというデータがあったら、ぜひ今度は紙で出してもらいたいというお願いです。どんな人がどのぐらい働いて、実際にサービスを受けてどんな働き方があるのかを見たいというのが理由です。
　もう一点は、これはわがままかもしれませんが、私たち軽度の知的障害もこんな支援が欲しいので、できたら重度以外の軽度の人にも同じようなサービスをつくってもらえるとうれしいなと思います。以上です。
（今井課長）奈良﨑委員、ご質問ありがとうございます。１点目の、横浜市で今、実際にどういう方が働いていらっしゃるのか紙で出してほしいというご要望についてですが、申し訳ございません、紙でお出しできるほど把握できておりません。しかしながら、この事業を開始するに当たってご要望は頂戴しておりまして、その方は文筆業の方でございました。ですので、実際に就労していらっしゃる方がいらっしゃると把握しております。口頭でのご説明で申し訳ございません。
　それから２点目の、軽度の方についての検討というお話ですが、こちらで頂戴して検討していく形になるのか、させていただければと思います。以上です。
（内嶋会長）奈良﨑委員、取りあえずよろしいですか。ほかに委員の方。それでは先に佐藤委員から。
（佐藤委員）内部障害者、腎機能障害の佐藤です。質問とかそういうことではありませんで、内部障害者、腎機能障害者というものについて、ちょっと簡単にご説明させていただいて、ご理解いただけるとありがたいということで発言させていただきます。
　私たちは内部障害者で腎機能障害です。いろいろな資料をいろいろな形で拝見させていただいても、内部障害者、腎機能障害者がどういうもので、重度障害なのか、その他もろもろについての詳しい確認がなかなか取りにくい障害者であります。実際には、我々は１級１種の身体障害者ということになっていますので、重い障害者であろうかと思いますけれども、現実に様々な問題が生じたとき、例えば大規模災害のときなど、福祉避難所において我々は、恐らく重い障害者としての取扱いはされないだろうと思います。簡単に言えば、我々は両手両足が動きますし、自分で何でもできます。行動についての障害がありませんので、特に問題ないわけであります。
　では、おまえらは何にもないのかということになると、実は我々、内部障害者、腎機能障害の決定的な問題は、人工透析をしなければならないということです。簡単に言えば、最低週３回、多い人は１日置き、さらに毎日という方も出てくるわけですが、人工透析をしないといけません。人工透析をやると、時間的には１回当たり５時間から６時間ぐらい、週３回でいえば月・水・金と必要となるということであります。それが問題なわけです。何かというと、その間、一切の活動を全部ストップせざるを得ない。何もできない。ただベッドに寝ている。そういう時間ということにはなるわけです。ですから、我々は週３回、要は機能しないわけです。我々が日常的な活動を行えるのは、週３日ないし４日ということになります。
　あまり長くなるといけませんので、これがどういうことを示しているか最後に申し上げると、サラリーマンの方、ビジネスマンですね、仕事をしている方が内部障害者、腎機能障害になると、簡単に言えば、ほかの人たちが毎日働いている中で、我々は週３回しか働くことができない。会社に行くことができないわけです。あるいは、昼間ではなく夜に透析をするにしても、大体４時頃から透析に入るとすると、週３回、その人は３時頃に会社を失礼して透析に行かなければいけないことになります。お分かりでしょうけれども、残業ができないということです。仕事が非常に立て込んで忙しい、あるいはみんなで協力してやれば今日中に終われるので頑張ってやろうよとみんながやっている最中に、我々は３時頃に、これで失礼しますと言って帰らなければならないわけであります。ほかの社員の皆さんのご理解を頂ければ問題ないのではないかということになりますけれども、そういう形で就職して、あるいはその会社で人工透析をせざるを得ない体になってしまって、動き始めた最初の頃は皆さんご理解いただけます。大変だね、しょうがないよねということで見ていただけますが、３か月たって、半年たってとなりますと、何まだやってんのということになりかねないわけです。そろそろもう透析なんかやめて、仕事のほうで本気を出してくれないかな、なんていうことになったりするわけであります。そういうものだということをご参考に、そういう障害者も世の中にはいるんだということをご理解いただけるとありがたいなと思います。こういう内容ですみません。以上です。
（内嶋会長）佐藤委員、ご発言ありがとうございます。透析のことは私も若干知識がありまして、透析をやっている最中に時間が取られるのもそうですが、透析というのは結構、身体的な負担が大きいのです。終わった後に非常に疲労感が残る方もいらっしゃるということで、今、佐藤委員がおっしゃったことは、我々が持っている使える時間と、内部障害の方、特に人工透析の方がお使いになれる時間にはかなり隔たりがあるという部分で、そういったイメージをきちんと持った上で障害者施策に当たらないと、イメージの貧困な人がその施策に当たると大変なことになります。なので、多分、佐藤委員は、一見分かりづらいけれども、よくよく伺うとすごく大変だと。ご苦労が多い障害もあるよということをおっしゃりたかったのだろうと思います。
　それでは、清水委員、ご発言のご希望があったのでお願いします。
（清水委員）清水です。重度障害者で在宅就労をしている人がいて、１日４時間で５日間、週20時間働いているのですが、雇用主が横浜市で、残念ながら居住地が川崎です。そうすると、この事業は使えないと。横浜の事業といってもお金の出どころは機構になっていますので、この辺を緩和してもらうと使いやすい制度になるのかなと思います。以上です。
（内嶋会長）これはご意見ということで、事務局はそういうご意見があったということをご承知おきください。
　ほかにいかがでしょうか。ご発言を希望される委員の方はいらっしゃいますか。よろしいですか。ありがとうございます。それでは、４（２）の報告については、以上をもちまして終わらせていただきます。

（３）精神障害者ピアスタッフ推進事業について
（内嶋会長）それでは、４（３）の精神障害者ピアスタッフ推進事業について、事務局からご説明をお願いします。
（中村課長）精神保健福祉課の中村と申します。資料４、精神障害者ピアスタッフ推進事業について、ご説明させていただきます。
　１の、事業概要・方向性ですが、精神障害のある方が地域で安心して自分らしく暮らしていける地域づくり、支援体制の整備を推進していくために、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を今進めております。その取組の一つとして、５年度から精神障害者ピアスタッフ推進事業を開始させていただくものでございます。障害や病気による様々な思いを抱える人が、同じような経験をした人との対話の中で、対等な関係性の中で支え合う仕組みを構築するということで、ピアスタッフの育成を進めていく。また、ピアスタッフが活躍できる体制づくりを行うことで、精神障害の方の相談支援体制の充実を推進していきたいというものでございます。事業の実施に当たっては、これまでもこの包括的支援の取組を中心的に行っている、また、退院サポート事業や自立生活アシスタントなど、ピアスタッフとなられた方が活躍できる場面の多い精神障害者生活支援センターでモデル的に実施します。病気や障害の経験を持ち、自身の経験を生かして相談支援に従事する職員として雇用された方をピアスタッフとして育成していくものになります。
　次のページをおめくりください。検討の経過でございます。取組を具体化させていくため、今年度は４回、精神障害ピアサポート検討会を開催し、検討してまいりました。
　３の、事業の取組内容ですが、検討会で出された意見を基に、ピアスタッフとなる方が活動しやすくなること、また、雇用する生活支援センターの職員にもピアスタッフのことを理解してもらうため、大きく分けて３つの取組を行います。ピアスタッフの育成と併せ、ピアスタッフと支援者が協働を行える土壌づくりを行っていくことにしております。
　１つ目、ピアスタッフ生活支援センター職員向け新任研修・実践研修の実施です。ピアスタッフ向けの研修では、働くに当たり、必要な知識等を得ることと併せ、リカバリーについて理解を深める内容とし、ピアスタッフ自身もリカバリーをしながら相談支援を行えるようにしていきたいということでございます。また、一緒に働くこととなる生活支援センターの職員には、ピアスタッフとどのように協働するとよりよい支援につながるかを考え、ピアサポートについての理解を深めていく内容としていきたいということでございます。次のページをおめくりください。研修の開催内容は、以下の２つの内容――初任者研修と実践研修ということで、年２回ぐらいを予定しております。
　２つ目の取組は、ピアスタッフ、施設長等に対するフォローを行う巡回相談の実施です。生活支援センターにて雇用されたピアスタッフ、一緒に働く施設長、職員に対し、巡回相談員を派遣し、助言などを行うことで、お互いに支え合う体制づくりを支援していきたいというものでございます。
　３つ目です。精神障害者ピアスタッフ同士の連絡会の運営、開催です。ピアスタッフ同士が定期的に集まり、今感じている不安や疑問、楽しさを分かち合うことで、ピアスタッフ同士がお互いに支え合う体制づくりを行うことを目的に開催します。
　４の今後についてですが、今回の事業は、ピアスタッフの育成スキーム、フォロー体制を検証することも含めて目的としたものとなっております。事業を実施する中で、その都度内容の見直しをしながら、よりよい事業の体制を構築していきたいと考えております。また、育成後の精神障害者ピアスタッフが支援に入ることによる効果検証も踏まえ、さらなる活躍の場を検討していきたいと考えております。その上で、将来的には身体障害、知的障害などのピアスタッフの育成に生かすことで、基幹相談支援センターや障害福祉サービス事業所などへピアスタッフの活動の場が広がっていくことを目指していくものとしております。
　その次のページは事業のイメージ図となりますので、後ほどご覧ください。説明は以上です。
（内嶋会長）ご説明ありがとうございました。今ご説明がありました精神障害者ピアスタッフ推進事業について、ご質問・ご意見のある委員の方。では、永田委員、ご発言をお願いします。
（永田委員）精神障害者の方がピアスタッフに相談できたらうれしいだろうなと思います。知的障害にもこういうのがあるといいなと思います。以上です。
（内嶋会長）永田委員、ご発言ありがとうございました。先ほどの説明の中にもありましたが、精神障害の方以外にも広げていくということも構想のうちにはあると聞いています。ほかに委員の方、いかがでしょうか。二宮委員。
（二宮委員）ピアスタッフ推進事業、これは本当にすばらしい事業だと思いました。横浜市には精神障害者の方がかなり多くいるのですが、この事業の規模は大体どれぐらいのピアスタッフを想定しているのでしょうか。
（中村課長）ご質問ありがとうございます。現時点では、まずはモデル的なところですので、５か所ぐらいの生活支援センターで実施していきたいと。生活支援センターの雇用の枠がございますので、多くても５～６人、まずは10人以下で始まるかなと考えております。
（内嶋会長）二宮委員、今の回答でよろしいでしょうか。ありがとうございます。ほかにいかがですか。まず、奈良﨑委員から先にお願いします。
（奈良﨑委員）奈良﨑です。お願いがあって、別に仕事として知的障害は将来やってもらうといいのですが、精神障害と一緒に知的も、資格だけでも取らせてもらえるといいなと思います。お願いしたいです。以上です。
（内嶋会長）資格というのは、何か具体的にイメージはありますか。
（奈良﨑委員）私は厚生労働省のピアサポート研修の講師をずっとやらせてもらっていて、多分これを取るときにピアサポートの資格が取れるはずだと思います。国ではそういう資格を取っているので。精神障害だけでなくほかの障害者にも、多分この資格だけ欲しいという人がいるので、できたらいろいろな障害者の人も資格を取れるようにしてもらうとうれしいなと思います。以上です。
（内嶋会長）奈良﨑委員、ご発言ありがとうございました。事務局から何かコメントはございますか。今の点についていかがですか。
（中村課長）こちらの事業については、資格ということではなく、ピアとして活動するための事業になっております。資格につきましては、先ほど奈良﨑委員からもお話がありましたが、国でも研修プログラム等をやっておりますので、そこを横浜市としてどう展開するかは今後検討させていただきたいと考えております。
（内嶋会長）奈良﨑委員、よろしいですか。それでは、土屋委員、ご発言をお願いします。
（土屋委員）精神障害者家族会の土屋でございます。大変有効な事業だと思います。ぜひ推進していただきたいと思っております。ただ、一つには、５か所ほどということなので、もう少し拡大していくでしょうけれども、その辺のロードマップ等がありましたらご提示いただけるとありがたいと思います。よろしくお願いいたします。
（中村課長）ご質問ありがとうございます。今の拡大のことにつきましては、まずは５年度やってみて、各生活支援センター等でどれだけ雇用できるかということもございますので、そこも見ながら調整させていただきたいと考えております。
（内嶋会長）ありがとうございました。ほかにいかがですか。渋谷委員、ご発言をお願いします。
（渋谷委員）大切な制度になると思います。今のができると有効に利用できるかなと思います。ただ、一番大切で難しいのは研修の在り方かなと思っていまして、健常者の専門家と同じような研修をしたのでは、あまりよくないなと思います。その辺の研修の在り方についてどうお考えですか。
（内嶋会長）今の渋谷委員のご発言は、研修の在り方についてというご質問だと思います。今たしか、こういう研修だとあまりよろしくないという具体例を挙げてご発言されたような気がするのですが。
（渋谷委員）健常者の専門家はそれぞれ必要だと思いますが、健常者の専門家と同じにはならないだろうと思うので、ピアスタッフ独自の研修が必要だと思います。その辺はどうお考えですか。
（内嶋会長）念のため確認しますが、健常者の専門家が講師となるような研修はあまり期待できないと。ピアスタッフ養成向けの独自の研修の在り方を考える必要があるのではないかと。
（渋谷委員）健常者の専門家と同じような研修をしたのでは、ちょっと違うのではないかと。
（内嶋会長）分かりました。そうしたら、今の渋谷委員のご質問・ご意見についてご回答いただければと思いますが、いかがですか。
（中村課長）今のお話ですが、ピアということになりますので、もちろん実際にそういった経験をされた方を研修の講師に入れさせていただきます。また一方で、生活支援センターでは相談にも対応しますので、その部分での研修は、相談等に従事している専門職員の方を入れながらやっていきたいと思っています。国からの研修プログラム等もありますので、そういったものを参考にしながら研修を組んでいきたいと考えております。
（内嶋会長）ありがとうございます。どういう機会にやるかは別としても、研修の概要というかやり方を何か委員の方にお示しできると、具体的なご意見をまた頂戴できるかもしれないですね。渋谷委員、取りあえずそんな感じでよろしいでしょうか。
（渋谷委員）失敗するのもぜひ必要なことだと思うので、そっちも進めていただきたいと思います。
（内嶋会長）ありがとうございます。ほかにいかがですか。今、事務局から、今日欠席されている和田委員からも意見を頂戴しているということなので、ご紹介と、ご回答をいただければと思います。
（佐渡課長）和田委員からご意見を預かっておりますので、ご紹介したいと思います。ピアスタッフには、既にいろいろな場所で活動している方もいらっしゃると思います。その中には、当事者、ピアよりも自分が上の立場になってしまったと勘違いをしてしまっているピアスタッフも中にはいるので、ピアスタッフはどういうことをやっていくのかということをきちんと伝えられるような研修にしてほしいというご意見を頂いております。ご紹介させていただきます。
（内嶋会長）ありがとうございました。ほかにいかがですか。大丈夫ですか。それでは、（３）精神障害者ピアスタッフ推進事業についてのご報告はここまでにさせていただきます。

（４）横浜市新規相談支援専門員配置等補助金について
（内嶋会長）（４）横浜市新規相談支援専門員配置等補助金について、ご説明をお願いいたします。
（佐渡課長）障害施策推進課佐渡です。資料５をご覧ください。横浜市新規相談支援専門員配置等補助金についてということで、５年度からの新規事業になります。
　１番の目的のところにあるとおり、現在の横浜市の計画相談の実施率は約57％ということで、全国的に見ても低い水準になっています。計画相談をやってほしいと探している方が約6500人いらっしゃる中で、この方々は仕方なくといいますか、区役所の職員やご家族と一緒にセルフプランを立てているところです。この計画相談が必要とする方にきちんと行き届くように、事業所の数や計画相談を担う職員を増やすことが重要だと考えています。もともと計画相談を実施するために国で定められた報酬、お金について低いのではないかという意見をいろいろ頂いているところです。これに対して横浜市は独自に補助の制度をつくろうと思っております。
　２番の交付要件にありますとおり５年度から、常勤専従というのは、正規職員と同じように働いてこの相談支援を専門に行うことをいいますけれども、その相談支援専門員を新しく雇う、またはもともとその法人の中にいる人を新たに配置すること、さらに、その方が30件以上の契約を新たにすること、そういうことをやっていただいたところに、30万円の補助金を交付する予定にしております。
　３番の予算額にあるとおり、30人分を予定しておりますので、予算額としては900万円になります。この補助金の申請窓口は、障害施策推進課の相談支援推進係になります。５年度の新規事業でありますのでこれからですけれども、事業者の皆さんが使っている「障害福祉情報サービスかながわ」のメール配信だったり、横浜市のホームページへ掲載して、しっかり周知していきたいと考えています。ご説明は以上です。
（内嶋会長）ご説明ありがとうございました。ただいま説明のありました横浜市新規相談支援専門員配置等補助金について、ご質問・ご意見のある委員の方はいらっしゃいますか。それでは堀内委員、お願いいたします。
（堀内委員）堀内です。よろしくお願いします。前の会議でもお伝えしたかと思いますが、僕の身の回りでは、事業所の休止・廃止がちょいちょい聞かれています。それは経営の部分であったり人材育成の部分であったりで、なかなか厳しい状況があります。都筑区の自立支援協議会の事務局会議をやっているときにも、閉鎖があったときにその後の受入れをどうしようかみたいな話が結構切実なものとして、ここ１～２年、よく聞くようになっています。それらの実態も踏まえて、こういった補助策を打っていただいていることには感謝しております。ありがとうございます。そもそも論なので今さらそんなことを聞くなと怒られそうなのですが、いろいろな国の施策が打たれたときにも、都市型と地方型で、地方都市では成り立つけれども大都市圏ではちょっと厳しいよねというような課題もあるかと思うのですが、横浜はなぜ低いのかということについて、どんな分析というか見解を持っておられるか、改めて教えていただければと思っています。お願いします。
（佐渡課長）休止の事業所が結構あるのは事実です。今、280事業所ぐらいありますけれども、20事業所ぐらいが、廃止にはなっていませんが休止しています。ご質問の、大都市と地方では違うということもありますけれども、横浜が全国的に見て水準が低いのは、区役所の職員にきちんと専門職を雇用して、窓口相談が相談支援の役割を何十年も担ってきているというのが大きいと思います。国が障害者版のケアマネジメントをスタートさせたときには、横浜市としては区と法人地活の委託相談の皆さんとともに相談支援を担ってきたということがあります。横浜独自のサービス利用の意向確認書という、セルフプランでも個別支援サービス利用計画でもない独自の紙を使って実施してきたことで、スタートが出遅れたというところが正直あると思います。平成27年から国は本格的に障害者版のケアマネジメント100％を目指してやっていくと言い始め、横浜でも基幹相談支援センターをつくり、それと切り分けて計画相談を本格的に進めようとしてきたのが27年、28年になります。というのが現状です。
　そういう分析をしておりますが、ただ、時代は変わってきておりますし、何もかも区の職員または基幹相談や生活支援センターの皆さんが相談支援をやっていけばいいという時代ではありません。どんどん障害サービスを使う方が増えており、民間の皆さんとともにサービス利用の調整をしていく時代になっていると思いますので、必要だという方に第三者の目でサービス利用計画を立てられる事業所、相談員をたくさんつくっていくことが今のミッションだと思っています。ありがとうございます。
（内嶋会長）堀内委員、よろしいでしょうか。ほかにいかがですか。須山委員、お願いします。
（須山委員）浜難聴の須山です。この計画相談支援の実態が30件ぐらいということですごく少なくて、何だかもったいないなという気がしました。やはり一番には、最初にピア相談に来る方が多くて、ピア相談で解決できないときなどに計画相談のほうをご紹介しようかななんて思っていますが、実際には障害者の個別のいろいろなこと、障害者の特徴とかを計画相談の方がお分かりになっていないことが多いのではないかと思います。だから、相談しても結局、私たちのほうに戻ってきてしまうことがあります。やはり当事者の経験とかそういうのを聞いて、今後、自分はどうしていったらいいのか聞きたいということで、相談に再び来られるのです。ですから、計画相談支援を担当される方は、研修のようなものでしっかりといろいろな情報を身につけて、相談に当たってほしいなといつも私は思っています。
　それとあと、この計画相談の場所がどこにあるか、ネットで検索してもちょっと分かりにくい部分があります。分かりやすい情報をもっと横浜市で工夫して出していただけると、相談に行かれる方も増えるのではないかと思いました。以上です。
（内嶋会長）この補助金については、とにかく計画相談実施の数を増やしていこうという方向性だと思いますが、今の須山委員のご発言は質も担保してほしいという内容かなと思います。事務局から何かコメントはありますか。
（佐渡課長）須山委員、ありがとうございます。おっしゃるとおり質の担保も当然やっていかなければいけないので、法律で定められた５年に１度の現任研修といわれるものも含め、横浜バージョンできちんと充実させていきたいと思っております。ありがとうございます。もう一つ、ネットで検索しても分かりにくいという点につきましては、さらに工夫していきたいと思っております。ありがとうございます。
（内嶋会長）ありがとうございました。ほかにいかがですか。大丈夫ですか。それでは、（４）の報告事項についてはこれで終わりにしたいと存じます。時間が押しています。今日は５時までの予定にしておりましたので、もし次のご予定がある方は、どうぞ適宜退席していただいても構いません。

（５）令和５年度予算について
（内嶋会長）それでは、最後になります。（５）令和５年度予算についてということで、事務局からご説明をお願いします。
（佐渡課長）障害施策推進課の佐渡です。資料６をご覧ください。「令和５年度予算概要４局抜粋版」と表紙に書かせていただいております。４局というのはこの下にあるとおり、健康福祉局、こども青少年局、医療局、教育委員会事務局の４つの局で、その中で障害のある方の福祉、保健、医療、教育について主に担当している部署ですので、その部分を抜粋して今日は皆様にご紹介したいと思います。ちょっと駆け足で参りますので、後ほどご質問等を頂ければと思います。
　１枚おめくりいただきまして、まずは健康福祉局の部分でございます。めくっていただいて下に小さな字で４ページと書いてある墨字版の資料のページで見ていただきますと、まず、健康福祉局予算案の考え方がこのページにございます。５つの柱を立てておりまして、３番に障害者の支援ということで、次の５ページに障害者プランの推進をはじめ、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムや地域生活支援拠点機能を進めるということが書いてあります。
　めくっていただきまして予算額のページでございますが、障害者福祉費は、前年度４年度と５年度を比較して、5.7％の増となっております。めくっていただきまして９ページ、地域福祉保健の推進のところに、先ほどのご意見に出ました災害時要援護者支援事業がございます。個別避難計画とモデル事業を４年度から実施しており、これを進めていくと。次に11ページ、権利擁護事業ということで、５番の成年後見制度利用支援事業。これは障害のある方や高齢者が成年後見制度利用のための苦情申立ての費用や後見人の報酬に係る予算になっており、これもさらに進めていきますということで書かせていただいています。
　次に、14ページからが障害者施策の推進ということで、ここからはしばらく障害者制度のことが書いてあります。16ページ真ん中あたりの、重度障害者等就労支援特別事業にアンダーラインが引いてあります。これは先ほどご説明をさせていただいたものになります。次の17ページ、医療的ケア児・者等支援促進事業は、今回ご紹介している４局で共同して実施している事業です。医療的ケアのある方々の在宅生活、おうちでの生活を支えるためにコーディネーターを配置して、関係する方々と連携したり地域での受入れを推進しています。その下の５番、要電源障害児・者等災害時電源確保支援事業は、災害時に停電してしまった場合、電源が必要な医療機器を使っていらっしゃる障害者や高齢者の方に、非常用の電源を購入するためのお金を補助する制度でございます。４年度に新規事業でスタートしたものですが、５年度には対象を拡大します。何を拡大するかといいますと、24時間、人工呼吸器を使っている方を対象にしていたのですが、その時間制限を撤廃し、夜間だけ、数時間だけの方も対象とするということです。次に、下の６番、在宅障害児・者短期入所事業、これも拡充でございます。短期入所施設のニーズが非常に高いのですが、なかなか増えないということもありますので、新設を進めるために拡充事業として予算を少しアップしているところです。
　次に、18ページをご覧ください。障害者の地域支援の拠点ということで、多機能型拠点運営事業の１番でしたり、４番の地域活動支援センターの運営ということで、障害者支援センターは今まで身体と知的だけでしたけれども、精神障害者の作業所も障害者支援センターに移行することになっております。隣の19ページの計画相談・地域相談支援事業は、先ほどご説明したものになります。
　少し飛ばしていただいて24ページ、障害者施設の整備の２番にアンダーラインが引いてありますけれども、松風学園を今、建て直しております。入居していらっしゃる方の居住環境を整えるために、新しい棟に建替えをしているところです。次に、29ページのこころの健康対策、真ん中あたりの自殺対策事業の（３）第２期横浜市自殺対策計画策定です。ちょうど４年度に実施した市民意識調査の結果を踏まえ、第２期計画を策定する予定にしております。さらにその下の３番、先ほどご説明しました精神障害者のピアスタッフ推進事業が記載されております。めくっていただいて30ページ、依存症対策事業、こちらも拡充しております。特に若い方々に対して、インターネットやＳＮＳを活用し、依存症対策の普及啓発に取り組んでいく予定にしております。
　めくっていただきまして33ページ、墨字版は数字が重なっていてちょっと見にくいですけれども、健康で安全・安心な暮らしの支援の図になっているところです。このたび、健康福祉局と医療局で機構改革がございます。４月１日をもって、主に保健所機能を健康福祉局から切り離して、医療局に移ります。そのご説明の図になっております。次の34ページも計画ものですけれども、第３期健康横浜２１について、６年度から第３期になりますので、その計画開始時に向けて拡充していく予定です。
　37ページからは、こども青少年局の予算になります。こども青少年局は、個々の事業説明の前に特集ページを組んでいて、例えば43ページは、保育・教育の基盤づくりです。めくっていただいて44ページには、障害児・医療的ケア児の対応ということで、主な取組で医療的ケアのある子たちを受け入れるサポート保育園を認定したり、看護職の雇用費を増やしたりということを書かせていただいています。少し飛ばしまして、52ページ、53ページは、近年増えております医療的ケア児・障害児への支援の充実ということで、先ほどの保育園のことですとか学校における支援、学校が終わった後、放課後における支援、様々な場面で医療的ケアのある方々の受入れを拡充していくことを記載しています。また、障害児の支援としては、53ページの真ん中にあるとおり、地域療育センターにおける支援の充実ということで、発達障害のある子供たちが増加し、保護者の就労が増えている中で、速やかに必要な支援が実施できるように、地域療育センターの支援を見直していく予定にしております。
　それ以降のページはそれぞれの事業の詳細になっておりますが、特集ページにないところだけちょっとご紹介をしますと、70ページです。在宅障害児及び施設利用児童への支援等ということで、障害児通所支援事業を拡充しております。放課後等デイサービス等の事業数が増えてきていることを見て、事業所数の増と支援の質を確保するために研修の充実を図っていくということになっております。それから、次の72ページです。子ども・子育て支援事業計画を推進していきますが、５年度は次の計画期間に向けてニーズ調査を実施しますけれども、こども基本法の趣旨を踏まえて、子供から意見を聞く取組を進めていく予定になっております。
　次に、75ページからは、医療局と医療局病院経営本部の予算になっております。少し飛ばさせていただきます。86ページ、歯科保健医療の推進でございます。現在も夜間・休日の昼間の診療など、訪問歯科診療などを行っている横浜市歯科保健医療センターがありますけれども、その運営費の助成のことと、次の87ページの頭にありますとおり、歯科保健医療の推進ということで、障害のある方の歯科保健医療を進めていくために、障害のある方の歯科診療の需要、どういう方がどのように使いたいと思っていらっしゃるのかや、応需体制、逆に今度は診療所側の体制について、実態調査を実施する予定にしております。
　次に、95ページからは、教育委員会事務局の予算になっております。100ページをご覧ください。こちらも数字的なことが出ておりますが、教育委員会予算もやはり前年比でアップになっております。103ページです。特別支援教育の推進ということで、１番の就学・教育相談事業が拡充です。教育相談員や心理判定員の任用日数を増やし、相談の申込みの増加に対応して、きちんと相談を進めていく予定にしております。めくっていただいて104ページ、６番のスクールバスの運行事業も拡充です。通学用スクールバスのコースが増えるということと、福祉車両による医療的ケアのある子供たちの通学支援もしているのですが、そのコースも20コースから26コースに増やしていく予定です。お隣の105ページは、福祉・医療等との連携による支援の充実ということで、１番の、特別支援学校の医療的ケア体制整備事業も拡充です。横浜市内には６校の肢体不自由特別支援学校があるのですが、ここにいらっしゃる看護師を増員していきます。それから、107ページ、学校保健のところですけれども、めくっていただいて裏面の108ページ、ゲーム障害・ネット依存啓発事業も拡充です。教職員の皆さんへの研修や講演会など、普及啓発と問題解決につなげていきます。それから、111ページは、安全・安心な施設環境の確保ということで、学校の整備ですが、めくっていただいて112ページの５番、特色ある高校教育のための改修事業ということで、横浜総合高校で通級による指導が始まりましたが、その教室の改修などの整備を進めていくということ。それから、隣のページの８番、エレベーターの設置事業です。学校のバリアフリー工事対策ということで、13校にエレベーターの設置工事をする予定にしております。
　非常に駆け足で項目を列挙するだけになってしまいましたが、横浜市全体で障害のある方々に対しての日常生活の支援のために、これだけの予算額をもって施策を拡充させて進めていくところでございますので、また協議会の委員の皆様からご意見を頂きながら具体的に進めてまいりたいと考えております。ご説明は以上です。ありがとうございます。
（内嶋会長）長時間にわたるご説明ありがとうございました。それでは、この予算についてご意見・ご質問のある委員の方。では、平田委員、お願いします。
（平田委員）時間を回っているところ恐縮です。１つだけお尋ねしたいのですが、障害を持った皆さんに対する支援の拡充、充実を推進していくというところで、支えているのは人的な資源かと思います。今の予算についてお話を伺っても、それぞれの分野で人材の確保、人材育成という文言がところどころ出てきているのですが、私は特に発達支援センターですとか特別支援教育に関わっていることが多く、ここ数年、発達支援センターへの応募者の激減ですとか、なかなか定着しない、離職率が高くなっていることに非常に懸念を持っております。大体、事業内容はこういった予算案に特に表れてくるかと思いますが、こういった福祉的人材の確保と養成というところで大枠どのように行政はお考えなのか、ちょっと確認させていただければと思っております。
（佐渡課長）人材確保につきましては先ほども話題に上りましたが、福祉の現場だけでなく、学校、保育所、様々な分野でなかなか厳しいものもございますし、質の確保等も非常に重要なことだと思っております。それぞれ横浜市全体として障害福祉に携わる方々の人材の確保と質の確保は非常に重要なことだと考えておりますが、何をやったら100％ということはないと思います。本当に１つずつ積み上げていくしかないかと思いますが、なるべくといいますか、皆様の現場の声を聞きながらきちんと確保した上で育成できるような仕組みをつくっていかなければいけないと考えています。お答えになっていないような気もしますが、平田先生、大丈夫でしょうか。
（内嶋会長）平田委員から逆に何か提言とかがあれば。
（平田委員）48ページに保育士宿舎借り上げ事業拡充とあります。私は存じ上げなかったものですから、こういうすばらしい取組をされていて、これだけの予算額をつけていることを初めて知りまして、すごいなと思いました。それから、（１）は保育士限定になるのですが、いわゆる潜在保育士の就労奨励支援で500万ということで、１人当たり５万円、100人分の支給でございますよね。これは新規ですので、大体100人ぐらいの潜在保育士の雇用、採用が実現できるかどうか、具体的なところではどんな見通しをお持ちでしょうか。
（及川課長）こども青少年局障害児福祉保健課の及川と申します。ご質問ありがとうございます。今、委員がおっしゃったように、お一人５万円で100人を目指して事業の執行に努めたいと思っております。
（内嶋会長）平田委員から結構ですとご回答いただきましたので、頑張っていただければと思います。ほかにご発言。それでは、二宮委員ですかね。
（二宮委員）横浜市歯科医師会の二宮です。86ページと87ページ、先ほど佐渡課長から説明があった件についてご質問があります。横浜市においては、歯科保健医療センターが人口37万人に１拠点しかありません。この状況はほかの政令市、例えば札幌、仙台、新潟、名古屋、京都、大阪、福岡、きりがないのですが、そういった政令市に比べると、人口当たりの設備面ではかなり劣っている状況となっています。そのような背景から、87ページの障害児・者診療の需要や応需体制等について調査を実施しますというのが出てきたかと思いますが、具体的にはどのような調査か教えていただけたらと思います。
（鎌田課長）ご質問ありがとうございます。医療局がん・疾病対策課の鎌田です。調査の内容は、現在、精査しているところでございますが、障害者当事者の方、歯科医療機関、障害者の施設・事業所等を対象にと考えております。今現在、業者の選定作業中でございまして、今年中には結果を出したいと思っております。以上でございます。
（内嶋会長）二宮委員、よろしいですか。ほかにいかがでしょうか。では、永田委員、お願いします。
（永田委員）永田です。52ページのことです。保育園に看護師がいて医療的ケアの必要な子供が保育園に通えることはよいと思います。
（内嶋会長）今のは進めてほしいというご意見ということでよろしいですね。事務局、そういうことですのでよろしくお願いします。
　ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。皆様、大分お疲れだと存じますので、報告事項（５）についてはここまでとさせていただきたいと思います。
　最後に、全体を通して委員の皆様、ご意見・ご質問等ございますか。奈良﨑委員、お願いします。
（奈良﨑委員）あくまで意見ですが、予算概要は多分、いろいろな部署がつくっていて、私みたいな障害者の方は読みにくいので、できたら全部同じ部署の人がつくってもらうようにお願いしたいなと。あと、できたらそれプラス、多分、横浜市に雇用されている障害者の方が多いので、本人さんに見てもらって作業チェックをして、これでいいですかと。もしできなかったら、委員会をつくってもらうといいのかなと。こういう作業、資料づくりの委員会をつくってもらうとうれしいです。以上です。
（内嶋会長）ありがとうございます。私も前半の意見には賛成です。どこの予算書を見ても、大体こんな感じでばらばらなのを無理やりくっつけてみたいな感じなので、私の目から見てもできれば統一感があるとありがたいなと思います。
　ほかにいかがでしょうか。全体を通してご意見・ご質問のある方はいらっしゃいますか。よろしいですか。ありがとうございます。長時間にわたり議事進行にご協力いただき本当にありがとうございました。事務局にお返しします。

その他
（田辺係長）内嶋会長、委員の皆さん、ありがとうございます。時間もオーバーしていて恐縮なのですが、最後にその他ということで、今回資料の最後に記者発表資料を１つつけさせていただいておりますので、そちらを簡単にご説明いたします。
（佐渡課長）障害施策推進課の佐渡です。記者発表資料をご覧ください。「第33期横浜市社会教育委員会議の提言が報告されました」という記者発表でございます。３月17日に発表させていただきました。これは何かといいますと、一昨年、視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律――通称、読書バリアフリー法ができまして、それを横浜市としてどのように取り組んでいけばいいのかということを社会教育委員会議でご議論いただきました。この法律そのものには、視覚障害の方の図書館利用に係る体制を整備しなさいとか、インターネットを利用したサービス提供体制を強化しなさいとか９つの施策があって、それに基づいて横浜で何をするのか議論いただきました。それが、下の重点取組１、２、３、４です。重点取組としましては、連携・協働による視覚障害者等が利用しやすい書籍等の製作、民間事業者の皆様とも連携してつくっていきますということ。それから、インターネットサービスの利用促進ということで、サピエ図書館や国会図書館のインターネットサービスの利用促進をしていくということであったり、学校におけるインターネットサービスの利用を充実させていきますということ。重点取組３としては、図書館職員、司書等の人材育成をしていきますということ。４点目としては、効果的な広報・啓発戦略をしていくということで、ウェブサイトの充実などを図っていくという予定にしております。
　これにつきましては、令和３年11月から昨年11月まで全５回の会議で、私も事務局側で座っておりましたが、非常に活発にご議論いただきまして、これら４点をまとめてきたという状況でございます。お時間が非常に押しておりますが、委員としてご参加いただきました大橋委員、何か補足がございましたらよろしくお願いいたします。ご説明は以上です。
（大橋委員）時間もないようなので補足説明は控え、ぜひ報告書をお読みくださいとだけ申し上げておきます。
（田辺係長）ありがとうございます。それでは、皆様、本日も大変活発なご議論いただきましてありがとうございました。時間が大幅に超過してしまったことは反省しております。申し訳ありません。ただ、最近は、社会課題が多くても新しい事業をなかなか打ち出せずにおりまして、また、やっても予算概要の中で簡単に説明する程度にとどまっていたのが事実だと思います。今回はあえて特出ししてご説明したいような意義深い事業を３つ選んで、時間を設けて議論いただく形にすることができました。おかげで皆様からもかなりたくさんのご意見を頂きましたので、これから事業を実施するに当たって、今回頂いた意見につきましては受け止めて、しっかりとかみしめていきたいと思っております。
　また、次回以降も含めて障害者施策の推進について、今回のように引き続きたくさんの議論を頂ければと思っております。今回は年度末の開催となりまして、今日の会議で令和４年度の障害者施策推進協議会は終了となります。ちょっと事務的なお話になりますけれども、新年度で例えば人事異動などでこの会議の委員を続けるのが難しいという方がいらっしゃいましたら、事務局にお申し出いただければと思っております。
　また、次回の推進協議会ですが、６月下旬、27日か28日に予定しております。また委員の皆様には日程調整をさせていただきまして、確定し次第ご連絡をさせていただきたいと思います。来年度の推進協は恐らく障害者プラン改定に関する議題がたくさん出てくると思いますので、ぜひ皆様からもたくさんのご意見を頂ければと思います。
　それでは、以上をもちまして本日の会議を終了させていただきます。どうもありがとうございました。
資　　料
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特記事項
１　資料
・資料１：第４期横浜市障害者プランの見直しについて
・資料２：令和４年度専門委員会の活動報告について
・資料３：横浜市重度障害者等就労支援特別事業の実施について
・資料４：精神障害者ピアスタッフ推進事業について
・資料５：横浜市新規相談支援専門員配置等補助金について
・資料６：令和５年度予算概要　４局抜粋版
・【記者発表】「第33期横浜市社会教育委員会議の提言が報告されました」
２　特記事項
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